腰痛で動けないときに救急車を利用するとき
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腰痛の多くは、日常生活動作にある程度の支障はあるものの、動けなくなることはごく一部になります。
これに対して腰痛には、動けないほどの強い痛みを呈するケースが、存在することも事実です。
ところが、動けないほどの強い痛みであっても、救急車を要することは、さらに一部にしか過ぎません。
いっぽうで、医療において最も大切なことは、この一部にしか過ぎないものを見逃さないことです。
例えば、動けない腰痛のなかには、腹部大動脈瘤の破裂が、原因になることがあります。
腹部大動脈は、普通の動脈よりも流れる血液の量が多いために、破裂すると短時間に出血します。
そのため、救急車を利用して、早期に医療機関での治療を開始することが大切です。
したがって、こうした緊急性の高い疾患を、ある程度見分ける能力が、一般の人でも必要になります。
例えば、腹部大動脈瘤の破裂を起こすと、出血で貧血になりますので、めまいを起こすことがあります。
しかし、一般的な内耳性のめまいとは異なって、寝ている状態で頭を動かしても、症状は悪化しません。
また、腹部大動脈瘤の破裂は、先述のように出血量がとても多いために、血圧低下を起こします。
あるいは、腹部大動脈瘤の破裂を起こすと、発熱を起こすことが多くなります。
これに対して、普通の運動器系が原因となる腰痛だけでは、発熱を起こすことはないのです。
このように、一般的な腰痛とは異なる症状を呈するときは、救急車での搬送を選択すると賢明です。